LOADING

よみもの

“暮らし”を大切にする人に寄り添う布を。「楽居布」主宰者・越智和子さん

「クロワッサンの店 仙台店」で年に2、3回展示会を開催し、ファンを増やしているメイド・イン・ジャパンのテキスタイルを扱う大阪が拠点のブランド「楽居布(ライフ)」。“暮らしを心地よく包む布”をコンセプトに、ウェアやバッグ、ストールなどのファッションアイテムをメインに幅広い商品を取り扱っています。 今回は主宰者の越智和子(おちかずこ)さんに、ご経歴や「楽居布」のおすすめアイテムについてお伺いしました。

“布”に興味をもった少女時代

愛媛県で生まれた越智さんは、おしゃれ好きな母親の影響もあり、子どもの頃からファッションや布にこだわりがあったそう。

「着たい服を自分で絵に描いて、近所の方に作っていただいていたんです。はぎれを集めて布の見本帳の制作もしましたね。小さな頃から布の肌ざわりが好きだったんです」

無意識のうちに布に興味をもった越智さんは、高校2年の時にデザイナーになろうと決めました。

「専門学校に入り、当時は意匠図案課といって織りや染めなどの図案を考える勉強。世の中的に“デザイン”っていうのがこれから始まるという感じでした」

その後商社のデザイン室に就職し、結婚。同じくデザインの仕事をしていたご主人が独立し、テキスタイル会社を立ち上げるタイミングで、退社します。

ご主人が経営する会社で活躍していた越智さんに、大きな出会いがありました。
滋賀県東近江の麻織物を広めてほしいと依頼を受けたご主人が、越智さんにその仕事を任せることに。
「大阪から滋賀まで電車で1時間くらいの距離にありながら、近江の麻について全然知りませんでした。実際に足を運び職人さんたちと話をして、長年培われた技術の集積を目の当たりにしたんです」

麻は繊維が固く、水分を含ませてしなやかにしないと織ることが難しい素材。湧き水が豊富にあり、湿潤な風土の近江は、麻織物製作に適した土地でした。やわらかな質感の麻に感動し、ブラウスを作った越智さんは天然素材の力に驚きます。

「40代後半になって気管支を悪くしたんです。今まで普通に着ていた服を着ると、呼吸が苦しくなって…。それが近江の麻で作ったブラウスを着たら、驚くほど息がしやすくなったんです。試しに麻ののれんを家に吊るしたら、空気がきれいになる感じがして。天然素材だから、湿度を吸収したり吐き出したり、布も呼吸しているんです。日本には素晴らしい技術と性質を持った布がたくさんあって、それをみんなに伝える人になりたい!と強く思いました」

「クロワッサンの店」との共通点

「技術と伝統がうまく融合した布を消費者に伝えるのが私の仕事」と話す越智さん。職人と使う人が対等な関係にならないと世の中に広まらないと考え、卸業者を入れずに職人が直接作品を発表する場を作ることにも力を入れています。「クロワッサンの店 仙台店」で展示会をするのもそのひとつ。

「宮田社長にお声がけいただいて、クロワッサンの店の創業当時から毎年展示会を開催しています。職人と施主の間に入り、素敵な家を作るリディアルの家づくりと私の仕事には通じるところがある。ここに来るときは“一番良い作品をお持ちしなくちゃ!”と思うんですよ」

越智さんのおすすめアイテム

生活に欠かせない布のひとつであるウェアを「楽居布」では多く取り扱っています。リラックス感がありながらエレガントさも持ち合わせるデザインと着心地の良さは、大人の女性にぴったり。麻は通気性の良さから夏の布というイメージを持つ人も多いですが、ウールと合わせることで真冬にも十分な保温性を持つ素材になります。

「ウールリネンを商品として完成させるのに、10年以上はかかっています。最初は毛玉がすぐできてしまうなど問題もあったんですが、自分たちで実際に着用しながら改良していき、蒸れずにあたたかさを保てる良い素材ができあがりました」

越智さんのおすすめは、「ウールリネンワッシャー ストールカーディ」。ふわっと立体的なシルエットは、麻とウールという異素材を揉むことでできたもの。ほど良くボリュームのあるショールカラーと、ストンと落ちるすっきりした身頃が、体のラインを美しく見せます。

この日、越智さんが身に付けていたストールもウールリネンのもの。オフホワイトのやさしい色合いが、顔まわりをパッと華やかにします。

「冬のマフラーとしてはもちろん、新幹線や飛行機での移動時に肌寒いなと感じたときに掛けると、ほんわりあたたかいんですよ。軽さもあるので、荷物の邪魔にもならず旅行にぴったりですね」

越智さんは今、宮城県白石市に伝わる「白石紙布(しろいししふ)」に注目しています。細く裂いた和紙を糸状にして織ったもので、現在、女性の手織り職人が技術を身に付けるために修業しています。 「私は彼女の応援団。2年後には作品の発表会をしたいと考えているんですよ」

「楽居布」の創業時から現在も、みずから布の産地へ足を運ぶ越智さん。職人たちと直接対話を重ねることで、伝統織物の新しい方向性を見つけ出してきました。すばらしい技術が息づく“暮らしに寄り添う布”が 主役の「楽居布」と越智さんの活躍に、これからも目が離せません。

「クロワッサンの店 仙台店」では、「楽居布」の商品を常時取り扱っています。是非お立ち寄りください。

※2018年10月時点での情報です。
楽居布 http://www.laifu-max.net/